公開日:2021/05/28
変更日:2024/09/08
企業が成長・発展するには、そのために尽力してくれる人材の確保がカギとなります。近年では採用活動強化の必要性が高まっているため、「採用コンサルティング 」を行なう企業が増えています。 この記事では、採用活動を活性化し、採用成功の確率を高める採用コンサルティングについて紹介します。併せて採用コンサルティングと採用代行(RPO)サービスの 違いも詳しく解説していきます。
目次
企業にとって魅力ある人材を確保するには、採用活動の見直しも必要です。ここでは、採用コンサルティングについて概要を説明します。
採用コンサルティングとは、魅力的な人材を確保するために適切な提案を行ない、採用活動を成功に導くサービスです。「採用活動をそれなりにやってきたけれど、どうも成果が得られない」と感じている企業もあるでしょう。採用コンサルティングは、そのような企業のための最適なサービスです。
採用の成功とは、短期的には採用活動において低い途中辞退率、高い面接成功率へと導くことです。また、中長期的には、採用してから5年後、10年後も自社に在籍し、計画どおりのキャリアパスを邁進する人材を確保することだといえるでしょう。このような人材を厳選するためには、コンサルティングの導入を検討することも一案です。
採用コンサルティングの役割は、第1に会社が抱える「採用における問題」をいち早く見つけること。第2にその問題の解決方法を戦略的なものとして会社に提案し、実践できるよう、レクチャーすることです。
採用活動は長期的なプロジェクトで、新卒採用の場合は2年以上の年月が必要になります。だからこそ、わずかな軌道の乱れでも大きな失敗につながってしまうのです。
では、採用コンサルティングを活用すると、どのような問題が解決できるかを解説できるのでしょうか。4つの課題について見てみましょう。
採用活動を成功に導くために、まず必要なのは採用マーケティングです。採用活動全体を効率化し、最小限のマンパワーでの人材確保を目指さなければなりません。具体的には、以下のような施策を提案します。
・採用戦略の立案
・データの管理と分析
・全体のKPI(重要業績評価指標)設定とPDCA
・募集・面接・選考までを含めたプロセスの改善・最適化
・全体の費用対効果を可視化
ちなみ に、PDCAとは「Plan(計画)」、「Do(実行)」、「Check(評価)」、「Action(改善)」の頭文字をとった略称で、業務の効率化を目指す方法の1つです。
次に、魅力的な人材を獲得するためには採用プロモーションが重要です。採用プロモーションの目的は求職者を集め、応募者を増やして母集団形成を行なうことです。具体的には、以下の施策が提案の対象となります。
・求人広告メディアへの掲載
・折込チラシの活用
・インターネット広告と自社Webサイトの連携
・新聞広告の掲載やその他広告メディアの活用
・合同企業説明会
応募者の入社意向を高めるためには、自社のブランド価値を醸成する採用ブランディングも必要です。採用ブランディングのための具体的な施策は以下のとおりです。
・理念・ビジョン・スローガンなどの策定
・VI(ビジュアル・アイデンティティ)・CI(コーポレート・アイデンティティ)の統一
・社員教育・インナーマネージメントの実施
・SNSやオウンドメディアの活用
採用プロモーションと採用ブランディングを合わせた、採用ブランディングのためのプロモーションも重要です。この施策により、自社を認知し、興味を持ってもらうことから、事業やビジョンを深く理解してもらいます。加えて、共感を得てもらうことで内定辞退を抑制し、離職率を下げることを目指します。具体的には以下のような施策を提案します。
・マスメディア・インターネット広告を活用した企業広告
・動画・イベント・屋外広告・パンフレット・オウンドメディアの活用
・スポンサードやPR
企業にとって採用コンサルティングの導入は、場合によっては経営状況をも左右する可能性があります。メリット・デメリットを十分に考慮のうえで導入を検討しましょう。
採用コンサルティング導入のメリットとしてまず挙げられるのは、採用ノウハウの蓄積と採用率・採用成功率のアップです。
採用コンサルティングを導入しても、採用活動の主体となるのはあくまでも企業自身です。そのため、採用ノウハウを蓄積できます。
また、採用コンサルティング導入により、求職者の動向や同業他社の採用傾向などの情報が入手しやすくなり、採用活動が有利になります。求める人物像や採用すべき人物像が明確化するため、採用率も高まります。
企業はそれぞれ採用について、「採用スケジュールが変動する」「母集団が足りない」「予算・マンパワーが限られている」「採用担当の専門知識が無く判断できない」など、さまざまな悩みを抱えているでしょう。採用コンサルティングを導入すると、それらの悩みが発生する理由などについてを客観的に指摘してくれます。 また、企業戦略や事業戦略を十分理解したうえでの採用要件策定が可能となるなど、企業の本質的な問題を可視化し、解決するためのアプローチ方法を提示してくれます。
一方で、採用コンサルティング導入にはデメリットもあります。 まずコンサルティング企業によっては、コストが増加します。また、コンサルティング企業の選定に失敗すれば、採用率や採用成功率が改善しないこともありえます。そのため、採用コンサルティング導入にあたっては、コンサルティング企業選びがカギとなります。
採用率や採用成功率を高めるための採用方法には、採用コンサルティングと並び「RPO」があります。採用コンサルティングとRPOの違いを見ていきましょう。
採用代行(RPO)とは「Recruitment Process Outsourcing」の略称で、日本語では「採用代行」あるいは「採用アウトソーシング」 と呼ばれます。採用活動を丸ごと、もしくは一部を業務委託する形態です。
採用代行(RPO)が採用業務をアウトソーシングするのに対し、採用コンサルティングは企業の指南役となることです。採用代行(RPO)が他社主体で採用活動を行なうのに対し、採用コンサルティングは自社主体で行なうものだといえるでしょう。
以上のような違いがある採用コンサルティングと採用代行(RPO)、どちらを選べば良いのでしょうか?
魅力ある採用活動の実現はどちらを選んでも可能です。そのため、より自社の課題解決の実現が見込める方を選択することになります。
自社の課題が採用の場合、採用コンサルティングを選ぶことがおすすめです。前述のとおり、採用コンサルティングは採用に関する企業の問題点を可視化し、解決します。採用活動におけるマンパワー不足の解消を目指すなら、採用代行(RPO)を選ぶとよいでしょう。
採用コンサルティングと採用代行(RPO)それぞれのメリットは、企業規模などによっても異なります。どちらを選ぶか、慎重に検討しましょう。
近年、DXの推進が急務とされるなか、クリエイター・IT人材が大幅に不足すると見込まれています。しかし、採用する企業側にITの知識・経験がないため、求職者の人材スキルを把握する基準がないことから、クリエイター・IT人材のミスマッチが起きている傾向にあります。
採用コンサルティングを導入することで、採用率・採用成功率の向上はもとより、企業体質の改善にもつながります。採用率を高めたい企業、数年後の採用成功率の向上を目指したい企業は、採用コンサルティングの導入を検討するのがよいでしょう。
この記事を書いた人
大学を卒業後、関西の広告代理店へ入社し、営業として求人媒体の広告販売や雑誌メディアの広告販売、SPツールの企画、提案、制作進行管理を4年ほど経験。クライアントは地元関西の企業や飲食店、美容室などがメインでほぼ新規での営業を経験。その後、クリーク・アンド・リバー社へ転職し、13年...