公開日:2021/11/05
変更日:2024/08/29
厚生労働省が2020年に発表した「副業・兼業に関する調査」では、現在働いている人の9.7%が「副業をしている」と回答しています。政府も働き方改革の一環として副業を推奨し、社員の副業を解禁する企業も増加の傾向にあります。
副業の機会が増え、種類も多様化し、誰でも副業を始められる時代。そんな状況だからこそ、自分にとってメリットの多い副業に出会い、自身の将来の糧にしたいものです。
この記事では世の中にあふれる副業の種類・内容を紹介し、副業を選ぶ際の留意点などを解説します。自分に合った副業を見つけるヒントにしてください。
本章では、副業で得られるメリット、始めるにあたり注意したいこと、選ぶ時のポイントを解説します。
①収入が増える
副業を行う最大のメリットは収入が増えることです。高度なスキルを必要とする仕事なら高水準の収入が得られます。
②スキルアップが図れる
本業で培ったスキルを活用し、一層のスキルアップを図れます。
③新たなスキルや資格の取得ができる
未経験の分野に挑戦することで、新たなスキル習得や資格の取得が可能です。また、新たに得たスキルが本業のパフォーマンスアップにつながる場合もあります。
①本業(就業中の)会社の就業規則を確認する
副業を禁止している場合や、副業OKの会社でも申告が必要などの条件が付いている場合があります。トラブルを避けるため必ず事前に確認を取りましょう。
就業規則上、OKだとしても現場レベルで上司や同僚との調整は必要でしょう。
②確定申告の義務が生じる
年間20万円以上の副収入がある場合は、確定申告を税務署に提出しなくてはなりません。
③高額な報酬提示は詐欺の可能性あり
広告でよく見かける「簡単な作業で高収入」といった、過剰な報酬提示や広告は詐欺の可能性があります。過剰でないか内容や報酬についてはしっかりと確認しましょう。
④運営している会社の安全性を確認する
ネット検索しても運営会社の情報がヒットしないといった不明瞭な場合は、安全性・信頼性を疑い利用しないほうが賢明です。
①好きな分野、楽しめる仕事を選ぶ
自分の得意分野で楽しめること、苦にならずに行えることが大切です。継続にもつながります。
②本業に影響しないこと
あくまでも副業として捉え、余裕を持った時間管理を心掛けましょう。本業がおろそかにならない程度に管理し業務を進めていくことが大切です。
③副業する目的を明確にし、達成したい目標を立てる
副業を行う目的・目標を明確にしないと長続きしません。目標は収入や働く時間など数値化できるものが良いでしょう。
④地道に続けること
ネットショップなどで副収入を得ることが目的で始めた場合でも、収益を得られるまでに時間がかかることがあります。フォロワー拡大の工夫を重ね、長く続けることも大切です。
本項では、習得しておくと副業に役立つスキルや必要なマインド、実行しておきたい行動を紹介します。
①プログラミング
プログラミングは需要が高いスキルのひとつです。Webアプリなどの開発に携わることが可能です。RubyやPHPなどのWeb系言語がお勧めです。
②ライティング WebライターとしてWebメディアの記事執筆を行います。ライティング初心者は、まずブログを始めて、文章を書く習慣とライティングスキルを身につけましょう。仕事としての執筆には、検索エンジンからの流入を想定した書き方(SEO)を意識することが必要になります。
③Webデザイン
インターネットビジネスには欠かせない需要の高いスキルです。サイトを見やすく、ユーザーがアクションを起こしたくなるデザインが求められます。デザイン以外にもHTML/CSSやJavaScriptといったコーディング言語、さらにこれからはUI/UXなどユーザー目線に立った基礎知識は身につけておくとよいでしょう。
④動画制作・編集
専用ソフトを使う必要があるため、動画制作・編集をアウトソーシングする人が増えており、需要が高まっています。
①勉強会やイベントに参加する
社外の勉強会やイベントに参加し、さまざまな経験、考え方を体感することで視野を広げましょう。新たな人脈を構築することにもつながります。
②ネットを活用し「情報発信力」を高める
ブログやSNS、YouTubeなど、個人が気軽に情報発信できるツールが豊富にあります。
フォロワーを集めておけば、そこから収益を得る可能性も高くなります。
③「趣味」をお金に変える方法を見つける
自分の趣味をお金に変えてくれる仕組みが存在します。 例えば、アクセサリーや洋服をつくる趣味があれば、「minne」「Creema」などハンドメイド商品を売買できるサービスが利用できます。インスタ映えする写真を撮影するのが趣味なら、写真素材を売買できるサービス「スナップマート」などがあります。
④自分で「コミュニティ」を立ち上げ、運営する
同じ方向に向かって歩む仲間のオピニオンリーダーになり、有益で必要な情報を提供することで、みんなで楽しく成長できる場をつくりましょう。そのコミュニティが収益を生み出す可能性があります。
本章では、数ある副業の主だったものを、その概要とメリット・デメリットを含めて紹介します。また、副業を大きく拡大すると目される「クリエイターエコノミー」についても解説します。
①アンケートモニター
商品やサービスなどをモニターとして体験し、アンケートに答えることで報酬を得ます。
通勤や家事の空いた時間に簡単にできるメリットはありますが、高収入にはつながりにくいです。
②アフェリエイト
自分のブログやサイトに企業の広告を掲載し、ユーザーが広告をクリックし、商品やサービスを購入することで報酬が発生する仕組みです。 サイトやブログの完成度・好感度とユーザークリックによって収入が大きく左右されます。
③フリマアプリ
モノを個人間で売買するサービスで、衣服・日用雑貨から生鮮品までさまざまな商品を売ることができます。個人間の取引のため、トラブルが発生する可能性もあります。
④ネットショップ経営
雑貨や洋服など自分の好きなものを販売するため、楽しみながら運営できます。ヒットすれば大きな収入が見込めます。
⑤スキル販売
自身の特技やスキルを提供するもので、プログラミングなどのビジネス系のスキルだけでなく、趣味として行ってきたことも対象となり、多くの人にビジネスチャンスがあります。
⑥セミナー講師
自分の得意なテーマでセミナーや講座を開催する、自身の強みとする分野の知識やスキルを活かせる副業です。人気が出れば講演料も高くなり高収入が期待できます。
⑦Webライティング
Webサイトなどの記事の執筆です。専門知識を活かせれば高収入も見込めます。
⑧写真・動画販売
自分が撮った写真や動画をストックフォトサービスに登録することで販売する仕組みです。
趣味の延長として簡単に始められますが、収益単価が低く、まったく売れない場合もあります。
⑨動画・SNS配信
YouTube、TikTok、InstagramなどSNS配信で広告収入を得る仕組みです。多くのフォロワーがつくことで高収入も見込めます。
⑩単発のアルバイト
コンサートスタッフや試験監督など単発で行うアルバイト。自由度が高く、空いている日に効率よく収入が得られますが、引っ越し作業など体力を必要とする案件もあります。
⑪配達員
新型コロナウイルス感染拡大に伴い、飲食店のデリバリーなど急速に需要が高まっています。スマホと自転車などの機動手段があれば、空いた時間に手軽に始められます。
⑫株式投資・FXなどの資産運用
保有株からキャピタルゲイン、配当金のインカムゲインが得られる株式投資、異なる2つの外国為替を交換することで発生した差額で利益を得るFXなどがあります。
ネットを通じて空いた時間にできるメリットはありますが、初期投資が必要で、専門知識も必須です。
「副業力を高めるために必要な行動」や、「副業の種類」でも触れているように、いま副業を行うフィールドとしてインターネット、とくにSNSは重要なポジションを占めています。
SNSマーケットは、TwitterやFacebookといったソーシャルメディアの登場とInstagram(インスタグラマー)やYouTube(YouTuber)の出現により、消費者であった普通の生活者の誰もが、クリエイター(表現者)としてコンテンツや商品をつくり、いつでも発信・販売でき、そこで収益を得られる経済活動になっています。
それは、「クリエイターエコノミー」という新たな経済圏に発展し、大手SNSプラットフォームもクリエイターを支援する機能やサービスを次々と公開し、「クリエイターエコノミー」の拡大を後押ししています。
テレワークの定着など自由になる時間の拡大が追い風となり、今後も副業としてSNSマーケットに参入する人の増加が予想されています。
※「クリエイターエコノミー」については、こちらの記事をご参照ください。
この記事では、副業について、メリットや選ぶにあたっての留意点など始める前に知っておきたいこと、また副業の主な種類とそれぞれの概要、メリット・デメリットを解説・紹介してきました。
ネットなどに副業の情報はあふれていますが、大切なのは副業を行う目的・目標をしっかり定めて、それに適した業務で楽しんで続けられることではないでしょうか。
この記事を参考に副業力を高め、自分に合った副業にチャレンジしていただければ幸いです。
この記事を書いた人
大学を卒業後、関西の広告代理店へ入社し、営業として求人媒体の広告販売や雑誌メディアの広告販売、SPツールの企画、提案、制作進行管理を4年ほど経験。クライアントは地元関西の企業や飲食店、美容室などがメインでほぼ新規での営業を経験。その後、クリーク・アンド・リバー社へ転職し、13年...