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イノベーション創出が企業成長のカギを握る

初めに

市場環境が劇的に変化するなか、企業が持続的に成長するためには新たな市場を創出する「イノベーション」を継続的に生み出していくことが不可欠です。
日本企業のイノベーション創出力が低下しているといわれる今、この記事では、その向上のために何が必要なのか、イノベーション創出における企業が抱える課題、推進のポイントなどを、国内外の先進企業のイノベーション成功事例も参考に解説していきます。

先進企業から学ぶイノベーション創出

本章では、世界のなかでも発展途上にある日本のイノベーション創出の現状を世界の企業との比較で解説します。また、先進的にイノベーションを推進してきた国内外企業の成功例を紹介します。

日本企業におけるイノベーション創出の現状

「ものづくり大国」「技術立国」と言われてきたように、日本の企業は製造業を中心とする技術力や品質に対する評価・信頼性にはいまだ高いものがあります。一方、イノベーション創出力に対する国際的な評価は後退しています。
世界的なビジネススクールであるINSESDが、各国のイノベーション創出力をランク付けした「Global Innovation Index」によれば、2008年時点では3位だった日本の順位が2011年には20位まで後退し、2019年も15位とトップ10圏外に停滞しています。
その背景は、日本企業が得意としてきた既存製品や事業の改良・改善を通じた研究・技術開発基点のイノベーションから、顧客や生活者のインサイトや社会課題を基点にした顧客・社会基点イノベーションへと、求められるイノベーションの基点が変化しているなかで、過去の成功体験への傾倒と、経営トップ層のイノベーション創出に対する意識の低さから、そうした変化への対応に立ち遅れてきたためといってよいでしょう。

イノベーション創出における日本と世界の比較

イノベーションは「技術革新」と翻訳されることが多く、とくにこれまでの日本企業では研究開発活動に偏重した形で捉えられていました。しかし、世界では研究開発活動にとどまらず、社会や顧客にとっての新たな価値を想像し、広く普及・浸透させていくことと定義されています。

グローバルでもトップの企業では、経営者がイノベーション創出を重要な経営課題として位置づけ、必要な社内改革を自らが率先して取り組んでおり、戦略・組織・制度などの各要素が有機的に連動して機能しています。
また、個別企業で取り組むだけでなく、イノベーションマネジメントを国家・地域全体として推し進め、地域のイノベーション力を底上げする動きが進んでいます。例えば、スペイン、ポルトガル、イギリスはイノベーションマネジメントに関する国内規格策定、および欧州標準化委員会(CEN)における地域標準(CEN・TS16555-1)策定に取り組み、イノベーション戦略、プロセス、文化、組織、イネーブラー(支援要因)の各要素について、必要な管理方法や実施されるべき取り組みを規定して、継続的なイノベーション創出を図っています。
一方、日本でイノベーションが進まない原因として、経営トップのイノベーションに対する意識の違いが大きいといわれています。次に挙げる3点が、日本の経営トップの多数が描いている(間違った)意識です。

①イノベーションはマネージ(計画・管理)するものではない=クリエイティブな個人のやり取りから自発的に生まれるもの
②イノベーション推進は技術屋の仕事=技術部門と事業部門の連携は必要ない
③イノベーションは「特区(新たな組織)」で起こすもの=特区は既存の組織と一線を画すことが有効である

こうした先入観が日本企業のイノベーション推進の足かせとなり、イノベーション創出の停滞を生んでいると考えられます。

ちなみに、日本企業のほとんどが立ち遅れているというわけではありません。クラリベイト・アナリティクス社が発表した、世界で最も革新的な企業・機関を選出する「Derwent Top 100 グローバル・イノベーター 2020」によると、日本企業は32社が選出され、39社でトップとなったアメリカに次いで2位という結果がでています。大手中心にイノベーションが進んでいる企業は数多く存在しているため、そうした成功事例を参考にしていけば、今後の日本のイノベーション推進はおおいに期待できます。
つまり、悲観ばかりすべき状況でもないということです。

国内外大手企業におけるイノベーション成功例

イノベーション創出に成果をあげている国内外の大手企業を紹介します。

〇GE(ゼネラル・エレクトリック)
トップであるCEO自らが、イノベーションによる世界の社会課題解決を自社の事業成長の核として、既存事業の枠を超えたイノベーション推進のための予算枠ecomagination(エコマジネーション)を設定し、案件によっては自らがモニタリングすることで、既存事業の制約を受けることなくイノベーションに取り組める仕組みを導入。2004年時点で1兆円だったエコマジネーション関連商品の売り上げは2011年に2.1兆円へと成長を遂げています。

〇LEGO(Lego Group)
2000年頃より業績が悪化し始めたことから、消費者にアイデアを募るユーザーコミュニティ「LEGO Ideas」を設立。1万票のコミュニティ投票数を獲得すれば、製品がヒットする可能性があると判断し、商品開発を進めるオープンイノベーション手法を導入しています。

〇P&G
化粧品、ベビー用品、ヘルスケア商品などのグローバルトップ企業ですが、外部からのアイデアを取り込む仕組みや、社員がイノベーション創出に取り組める環境整備をCEO自らが先頭に立って推進。日本でも有名なポテトチップス「プリングルズ」は、P&Gの食品部門のノウハウと、イタリアメーカーの印刷技術が組み合わされ斬新な商品の誕生につながりました。

〇BMW
BMWの拠点があるバイエルン州ミュンヘンにはモノづくりに関連するスタートアップ企業が集まっています。BMWは革新的な製品・サービスを提供するため、スタートアップ企業とのオープンイノベーションを推進する「ドイツ(ミュンヘン)・オープンイノベーションミッション」を実施し、製造業のデジタル化やモノづくりに資するイノベーションを探っています。

〇リクルートホールディングス
30年以上にわたる新規事業提案制度である「New RING」は有名。外部との連携も盛んで創業以来の起業家精神を維持・発展させる仕組みとして機能しています。

〇アサヒグループホールディングス
社会的なテーマに基づいて社内から新規事業のアイデアを集め、社外の知見者を巻き込んでブラッシュアップを行うプログラムなどの仕組みを、経営トップのコミットの下に推進しています。

イノベーション創出にはイノベーションマネジメントが不可欠

本章では、イノベーション創出の前提となるイノベーションマネジメントについて、その在り方、導入・推進のポイント、およびイノベーションマネジメントと「デザイン経営」との関連性を解説します。

いま求められるイノベーションマネジメントの推進

日本企業の研究開発に対する投資は積極的に行われていますが、最終的な成果物として利益を得ることにおいては、グローバルトップ企業に水をあけられているのが現状です。
その要因は、継続的なイノベーション創出に不可欠な新規事業の推進において、不確実性を前提とした「実験」と「学習」の反復を原則としたマネジメント手法(=イノベーションマネジメント)の欠如にあるといえます。

もちろん、イノベーションマネジメントに長け、成果をだしている日本企業はいくつも存在しますが、多くの企業がこれからイノベーションを継続的に生み出しながら持続的成長を達成するためには、既存事業と新規事業を「車の両輪」として回すことが求められるのです。

イノベーションマネジメント導入・推進のポイント

日本企業では、トップによる掛け声はかかるものの、具体的な取り組みは現場や個人任せ(スローガン先行)であったり、部門ごとに個別の取り組みは進められているものの、その後の連携が不十分である(虫食い改革)ことでイノベーション創出が滞りがちです。
このような、日本企業にありがちな課題にも対応し、イノベーションマネジメントに取り組む際のポイントを以下に示します。

①自由と規律の両立
新規事業組織の活動の自由度は必須ですが、プロセスの中で各セッションの進捗状況を把握するKPIを設定し管理するなど一定の規律を持たせることは大切です。 既存事業と新規事業を別物扱いする傾向が強いため、既存事業については厳格に成果管理を行う一方、新規事業については自由を与えたまま野放しになった結果、成果につなげられないケースもみられます。
②リーンマネジメント
イノベーションマネジメントは、「実験と学習」を前提としたマネジメント手法です。 製品・サービスのプロトタイプ段階で顧客のフィードバックを獲得し改良する、仮説検証サイクルを繰り返していくことが重要です。
③オープンネス
外部とのコラボレーションを前提としたイノベーションプロセスや実行体制を構築することが重要です。近年日本企業でも実施例が増えているオープンイノベーションの導入・活用がひとつのカギとなります。

オープンイノベーションの活用

世界ではすでにスタンダードとなっているオープンイノベーション。先進的な企業は、オープンイノベーションを積極的に取り入れ、自社リソースを次なる付加価値や資産に替えるためのプロジェクトを進めています。日本国内でもベンチャー企業の育成やノウハウの循環という観点からもオープンイノベーションは企業規模に関わらずスタンダード化するでしょう。
一般的なオープンイノベーションは、大企業がベンチャー企業に資金提供を行い、ベンチャー企業からはノウハウやマンパワーの提供を受けるという関係が見られます。ベンチャー企業にとっては、資金力を活用できるメリット、大企業はベンチャー企業の柔軟な発想力やフレッシュなマンパワーを活用できるメリットがあり、双方の企業が「Win-Win」の関係になることがオープンイノベーションの理想形といえます。

「デザイン経営」がイノベーション創出を演出する

経済産業省・特許庁が2018年5月に発表した『「デザイン経営」宣言』によると、「デザイン経営」を「デザイン的な思考を経営に活用して、企業のブランド力やイノベーション力を向上させ、国際的な競争力を高める考え方」と示しています。
また、そのなかで「デザインはイノベーションを実現する力」であり、「社会のニーズをユーザー視点で見極め、デザインを介して新しい価値に結び付けることで、既存の事業に縛られずにイノベーションを構築できる」と説いています。
イノベーションマネジメントでも、「リーンマネジメント」で実験と学習を繰り返すことが重要とされています。そこには「ユーザー視点で見極め、既存の事業に縛られずにイノベーションを構築」するというデザイン経営の要素も含まれています。
イノベーション推進プロセスの中で、UXデザイナー、ビジネスデザイナー、ビジョンデザイナーなど、デザイン経営推進を担うクリエイターの果たす役割も大きいといえます。

まとめ

イノベーション創出について、日本企業における取り組みの現状、国内外企業との比較、先進企業の成功例、イノベーションマネジメント導入における留意すべきポイントおよび「デザイン経営」との親和性などを解説してきました。
この記事が、イノベーションマネジメント推進におけるボトルネックの解消の一助になり、イノベーション創出が実現することを願っています。

この記事を書いた人

エージェント川原

大学を卒業後、関西の広告代理店へ入社し、営業として求人媒体の広告販売や雑誌メディアの広告販売、SPツールの企画、提案、制作進行管理を4年ほど経験。クライアントは地元関西の企業や飲食店、美容室などがメインでほぼ新規での営業を経験。その後、クリーク・アンド・リバー社へ転職し、13年...